女子医大(小児心臓手術事故/記録改竄)事件

心臓外科の「殿堂」で起こった医療事故は、隠蔽、記録の改竄にとどまらず、院内事故調査の信頼性を失墜させ、病院対現場医師の対立を抜き差しならぬものにしたが、報道はどこまで多角的にこの事件をとらえ、事実の多層性を描くことができたか。「よりよい医療を」と叫ぶ合唱のなかで、何がよりよい医療かは、問われない。事故(2001年3月2日手術)後、発覚に至るまでの経緯は語られることがなく、他方、2002年6月28日の2医師逮捕から翌月19日の起訴に至る3週間の警察情報に依拠した過熱報道はすさまじい。一連の記事を見るだけで、この種の医療事故について刑事責任を問うことの虚しさと誤りに気付くことができるだろう。

 

 京大病院人工呼吸器エタノール事故

都立広尾病院(異状死届け出)事件